目先の取り組みと将来への取り組み

例えば小売業では、通常、売上を上げるための取り組みとして、チラシを入れます。使い方さえ誤らなければ、使い勝手のよい武器になる。それがチラシです。
それが叶うのは、ご存じの通り“購買頻度が高いから”という理由があるからに過ぎません。そして何よりも、買い物という消費行動には、必ず“商圏”という概念が存在しますから、自社店舗の商圏内を掘り起こす事で、ある程度の売上を確保することが可能となります。

が、旅館業には、そのような便利で使いやすい武器はありません。ツールもありません。
セミナーでお伝えした通り、宿泊旅行の頻度は、理論上年間2回程度です。そのような頻度では、チラシなどの即効的なツールは殆ど存在しないと考えて、間違いありません。まして、一部温泉地・利用動機を除くと、商圏という概念を大変使い難いのが、旅館業という商売の特殊性です。
無論、広告等の活用は出来ますが、上記“利用頻度”を考えれば、よほどのロングラン的な企画でなければ反応率が劇的に向上することなどあり得ないことです。
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「いや、◯◯旅館の広告が当たってるよ」という意見もあるでしょうが、その殆どは価格訴求型の企画(宿)に過ぎません。広告での反応率を高めるために、どれだけの宿が、安売り合戦という絶望の淵へと墜ちていったか。そしてその末期がどうなったか、今さら説明することでもないと思います。広告だけで集客!と言われていた宿も、今はすっかり静かになりました。

 『経営には“王道”と“覇道”がある。
    
安易に“覇道”を選択せず“王道”歩むコンサルティングをして欲しい』

前職時代、師から繰り返し教わった言葉です。
それは決して目先など、どうでも良い!理想を述べよ!という事ではありません。

しかし
 「価格は人の心を射ることはあっても、動かすことはない」

この言葉こそ、今の私たちの原点なのです。

サービス業の究極とも言える旅館業。
 繁栄のため一番必要な事は、間違いなく『口コミ』です。
 そして、皆様の宿を支えるリピーターの存在です。
ただ「安かったよ」と言われる宿ではなく、「本当にイイ宿だったよ!」と言っていただける宿を目指す。そのための努力を惜しまない宿造りのために、私たちは全力を尽くします。

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